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ヤコブ 2:19 悪霊どもでさえ、信じておののいている

σὺ πιστεύεις ὅτι εἷς θεὸς ἔστιν, καλῶς ποιεῖς· καὶ τὰ δαιμόνια πιστεύουσιν καὶ φρίσσουσιν.

(口語訳) あなたは、神はただひとりであると信じているのか。それは結構である。悪霊どもでさえ、信じておののいている。

σὺ /σύ (あなた) 人称代名詞 主格二人称単数
πιστεύεις /πιστεύω (信じる) 動詞 現在能動直説法 二人称単数
ὅτι /ὅτι (英語のthatにあたる) 接続詞
εἷς /εἷς (ひとつの) 形容詞 主格単数男性 
θεὸς /θεός (神) 名詞 主格単数男性
ἔστιν /ἐστί (ある) 動詞 現在能動直説法 三人称単数
καλῶς /καλῶς (よく) 副詞
ποιεῖς /ποιέω (行う) 動詞 現在能動直説法 二人称単数
καὶ /καί (そして、また) 接続詞
τὰ /ὁ (冠詞) 
δαιμόνια /δαιμόνιον (デーモン、悪霊) 
πιστεύουσιν /πιστεύω (信じる) 動詞 現在能動直説法 三人称複数
καὶ /καί (そして、また) 接続詞
φρίσσουσιν /φρίσσω (身震い) 動詞 現在能動直接法 三人称複数

訳としては、
「あなたは神が一人と信じている、それはよくやっている。悪霊たちも信じて身震いしている」
という感じでしょうか。


ここで突如「神がひとりである」と信じているということがなぜ問題になるのか、ということですが。
これはローマ書に沿って議論が展開しているようです。

(ローマ 3:28-30)
わたしたちは、こう思う。人が義とされるのは、律法の行いによるのではなく、信仰によるのである。
それとも、神はユダヤ人だけの神であろうか。また、異邦人の神であるのではないか。確かに、異邦人の神でもある。
まことに、神は唯一であって、割礼のある者を信仰によって義とし、また、無割礼の者をも信仰のゆえに義とされるのである。

パウロの神学によれば、異邦人は異邦人のまま救われる。割礼の行いは必要ない。
無割礼の異邦人を義とする神は、唯一の神であり、ユダヤの神は異邦人の神の神でもある。

おそらく、異邦人がキリスト教に改宗するにしても、唯一の神を信じるということは前提になっていたのでしょう。
唯一の神を信仰する者として自分は異邦人のまま救われたのだ、と論じていたのかなと思います。

それに対してヤコブさんは、「神が一人と信じている」ことなんて当ったり前だ、と切り返すわけです。
デーモンたちもそう信じて震え上がっているんだよ。

デーモンが知っていることなんてのは、価値のないことなんだ、という感覚だと思われます。
神が唯一だと信じるのは結構なことだけど、それで終わりなのか。
それだけか?


ヤコブさんの切り替えし方はなかなか鋭い。
さらにローマ書に沿って批判が展開してゆきます。
パウロ神学ピンチ。

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