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ヤコブの手紙の貧困の問題

貧しいということ。
ヤコブの手紙のような短い文書のなかで、貧困の問題が扱われていているのに、
そこを素通りしては、貧困の問題を読まないように努力しているような気分になってしまう。

とはいえ、その当時の貧困の問題など知っているわけでもないですが。

ヤコブの手紙で前提にされているのは、貧しい人々が裁判でまともに権利を守れなかったことです。
土地を所有するような自由農民に裁判への参与の権利があったとしても
(ウェーバーは事実上そのような権利はなかったとしてます「古代ユダヤ教」p84)、
ヤコブの手紙で問題にされているのは小作人か日雇い労働者のようなので、たぶん彼らはろくに裁判で主張を認められず、都市貴族に搾取され、法を歪曲され、債務奴隷化されていたようです。
土地を失って、日雇い労働者になると、雇い主に対して依存関係が生じます。そこで生じる力関係によって弱い立場のものが煮え湯を飲まされることになる。
賃金の不払いや、不当に安い金で働かされるということもあったということでしょうか。
裁判所へ引っ張って行かれる(2:6)というのは、直感的には借金が返済できず裁判所にしょっ引かれてとり立てられたのかいな。
利子はとってはいけないことになってたかと思いますが、読んだ印象ではそこを曲げてとり立てられた話をしているように思えます。

ヤコブの手紙の著者は、終末を遠い未来の話と思っていたわけではないようで、すぐにでも神の国が訪れると考えていたようですが、
そうやって普段目にしている富んだ者たちが一緒に神の国に入るというのは納得できない話だったようです。

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